8.ニオイ卿、コンフランより空しくパリに戻る。浮舟の絶筆

 浮舟がカオルからの手紙を返却した後、カオルからの手紙はないまま、数日が経ちました。するとジゼルが恐そうに話した王宮の警護役と名乗る者が訪れました。なるほどひどく荒っぽく重々しい様子をした老人で、声がかすれ、さすがに気骨がありましたが、取次ぎに「侍女の方にお逢いしたい」と伝えたので、ジゼルが面会しました。

「カオル殿から呼ばれたので、今朝伺った後、こちらに参りました。色々な雑事を頼まれるついでに、『姫君がこうやってこちらに住んでいる間は、夜半や明け方の見回りも貴殿らが務めていると思って、わざわざこちらから宿直人を遣ることはなかった。ところが近ごろ耳にするのは見も知らない所々の男たちが、侍女の許に通っているということだが、もってのほかだ。宿直を担当している者たちはそうした事情を承知しているはずだ』と詰問されました。

 私はそんな話を聞いたことがないので、『自分は身体の病が重く、ここしばらく宿直を務めていなかったので、そうした話は知らずにおりました。それでも、しかるべき男どもが怠りなく警護をするように申し付けています。そうしたような不都合なことがありましたら、私の耳に入って来ないはずはありえません』と申し上げました。『よく気配りをして宿直をするようにしてくれ。都合が悪いことが出てきたら重い罰を課すから』といったようなことを取次ぎに話されたということなので、当方も『一体どんな罰になるのか』と恐れ入っております」と話すので、それをジゼルはフクロウが啼くよりもひどく物恐ろしく聞きました。

 ジゼルは返答もしないで、「本当にそうですよ。私が話していたのと違わないことを聞いて下さい。やはりカオル様は事の次第に気付かれたようですよ。お使いもありませんし」と嘆きました。「宿直の警備を強めよ」との話をちらっと聞いた乳母は、「さすがにカオル様は嬉しいことを言われる。この辺りは盗人が多いのに、宿直人は始めのようには務めてくれず、皆、『代役を』と言いながら、いい加減な下人ばかりを寄越すので、夜回りすらしないのだから」と喜んでいます。

「今はもう本当にひどく具合が悪い身になってしまった」と浮舟は感じていると、ニオイ卿から「どうしていますか。『君に逢える日はいつなのか 松の樹皮に付着する糸苔(猿生越さるおごせ)のように 揺れ乱れながら物思いをしている』といった歌のように、といったどうしようもない便りがあったので、ますます煩わしい思いになってしまいます。

 

「いずれにしても、ニオイ卿とカオル様のどちらにも不愉快なことが出て来てしまう。我が身一つを亡きものにしてしまうことだけが、うまく収まる手段なのだ。昔から二人の男に懸想されて、どちらにしたら良いかと思い煩って、女が身を投げた例もある。命を長らえていると、必ず心を悩ます辛いことが見えてしまう身なのだから、身を捨てて何か惜しいことがあるだろうか。母君もしばらくの間は嘆くことになるだろうが、大勢の子供の世話に紛れて、自然と忘れて行くだろう。生きていたとしても、身を持ち崩して、人の笑いものにされながら彷徨っていけば、母上に死にも勝る物思いをさせてしまう」と思います。

 浮舟は無邪気でおっとりしていて、物柔らかに見えますが、身分ある高貴な世界も知らずに育てられた人なので、少しおぞましい入水を思い寄ったのでしょう。後に残すとまずい書き損じなどは破って、目立つように一度に始末しないで、灯火の火で焼いたり、水に投げ入れさせたりして、少しずつ整理して行きました。

 事情を知らない侍女たちは「パリにお移りになりますからね」、「暇を持て余していた月日の中で、何ということもなく積み集まった書き流しの紙などを処分しているのでしょう」と思っています。ただ、侍従などが見かけた時は「どうしてそんなことをさせるのですか。しみじみとした間柄で、心を込めて書き交じらした文は人にこそ見せないまでも、自分の心の奥底にしまって、時々読んでみるのが身の程に応じて感慨深いものです。ニオイ卿がそんなにまで立派な紙を使って、もったいないお言葉を書き尽くされた手紙を、とにもかくにも破ってしまわれるのは思いやりがありません」と言っています。

「どうしてですか。どうせ長くはない身ですから、残していくのは難儀なことです。私が死んだ後に残っていたら、ニオイ卿にも気の毒なことになります。カオル様が『さしでがましく、こんなものまで残していたのか』などと漏れ聞いてしまうのも恥ずかしいので」と浮舟が言い返しました。あれこれ心細いことを思い続けて行くと、やはり入水の決心はつきにくいものです。「親を残して亡くなる人はとても罪深い者だ」などと、ちらっと聞いたことをさすがに思い起こしてしまいました。

 

  二月も二十日過ぎになりました。あの家の主は二十八日に知事として任国に下って行く予定です。「その夜、必ずあなたをその家に迎えます。下人などに気取れられないように配慮して下さい。こちらの方でも、夢にも人に知られないようにします。疑ってはいけませんよ」などと、ニオイ卿が伝えて来ます。

「ということは、ニオイ卿は姿をやつして忍んでこちらにお越しになるのだろうが、今一度お目にかかることもなく、はっきりしないまま帰してしまうことになる。実際、カオル様の警備強化の指示があったので、束の間でもどうやってニオイ卿を室内に招き入れることが出来るだろうか。無駄足になったことを恨みながら帰って行く様子は」などと思いやると、いつものニオイ卿の面影が浮かんで来て、ニオイ卿が寄越した手紙を顔に押し付けて、しばらく堪えていたものの、ひどく激しく泣いてしまいました。

「あれまあ、姫君様。このようなにニオイ卿との様子は結局、人に気が付かれてしまいます。色々と『怪しいことだ』などと思う人も出て来るでしょう。ニオイ卿とカオル様の関りは気にせずに、ニオイ卿と決められて、それ相応に返信をされましたら。私がお側に仕えておりますから、理不尽なことでも処理いたします。この程度の小さな身体の一つくらいは、ニオイ卿なら空を飛んででも連れ出してくれることでしょう」とジゼルが話します。

 浮舟はしばらくの間、ためらってから「そんな風にだけ話すから、とても辛くなるのです。『そうなるに違いない』と私が思っているだけならともかく、皆が『ありえないことだ』とわきまえているのに、まるで私の方が無理やりお頼みをしているようにニオイ卿が話されるので、一体どんなことをされてしまうのだろうと思うにつけても、この身がとても辛くなるのです」と返信を書かずにいました。

 

 こうした具合にやはり中々、姫君が承知する気配がなく、返信すら途絶えがちになっているのは、「あのカオルがしかるべきように説きふせて、少しでも安心できる自分の方に靡くようにしたからだ。それも当然のことだ」との思いはするものの、非常に口惜しく妬ましく、「そうと言っても私のことを『素敵だ』と思っていてくれたのだが。出逢いが途絶えている間に、侍女たちに色々と吹き込まれて、そんな方向に引き寄せられてしまったのだ」などと考え込んでいると、自分の恋は行く先が分からない空しい空に満ちてしまった心地になったので、ニオイ卿は例のように一途に思い立ってコンフランへ向かってしまいました。

 コンフランに着いて、お供のジェラルドが邸の葦垣の方を見やると、いつもと違って「あれは誰だ」との、しっかり目を覚ましている警護人の声々がしました。ジェラルドは引き返して、いつも寄越して邸内をよく知っている使いを遣ると、警護人は使いにすら問いただしました。これまでとは勝手が違うので、煩わしくなった使いは「パリから姫君に急ぎの手紙があるので」とジゼルの従者の名を上げて呼び出しましたので、ジゼルは「とても面倒なことになってしまった」と歯ぎしりをしました。従者に「今夜はどうしても無理です。ひどく恐れ多いのですが」と言わせました。

「どうして、こうやって私を遠ざけようとしているのか」とニオイ卿は感じて何とも耐え難く、「とりあえず、ジェラルドが邸内に入って侍従に逢って、しかるべきように何とかしてくれ」とジェラルドを邸内に入れました。

 ジェラルドは機転が利く人物なので、何とか言いつくろって、侍従に逢うことが出来ました。

「どういうわけか、カオル様からの言いつけ事があったということで、宿直の警護人が活発に動くようになって、何とも耐え難くなっています。姫君もひどく物案じをされて遠慮されているのは、『こうした事態になって申し訳ないと思い乱れているせいだ』と私は気の毒なことにと見やっています。その上、今夜は人気が多く、見つけられてしまったら、中途半端になってしまって、具合が悪いことになります。そのうち、ニオイ卿がパリへの移動で迎えを寄越される夜については、こちら側でも内密に準備をして、お知らせします。とにかく乳母が目ざといので」などをも語りました。

 そこでジェラルドは「ここにまでやって来る道中は並大抵なものではなかったし、必死な様子をされているニオイ卿をがっかりさせるような報告をしてしまうのは、もってのほかだ。それなら、あなたも来てもらって、私と一緒に説明しよう」と侍従をニオイ卿の許に連れて行こうとします。「そんな無理なことを」と言い合っているうちに、夜も大層更けていきます。

 

 ニオイ卿は馬に乗って、少し遠い所で待ち構えていましたが、田舎びた声をする犬が何匹も出て来て吠えたてるのがとても恐ろしく、お供の人々は皆、「お付きの人数が少ない忍び歩きなのだから」、「不心得者が走り出てきたら、どうなることか」などと慌てふためいています。

「まあまあ、そう言わずにニオイ卿の許に」とジェラルドは言い騒ぎながら、侍従を連れて行きました。長い髪を手で抱えた容姿が美しい人でした。ジェラルドが馬に乗せようとすると、どうしても言うことを聞かないので、侍従の服の裾を取って付き添いました。侍従に自分の靴覆いを履かせて、自分は従者の粗末なものを履きました。

 ニオイ卿の許に着いて、「しかじか」と報告しますが、馬上のニオイ卿とは話し辛いので、山里の家の垣根に乱れ茂り荒れたつる草の蔭に馬の腹部の覆いを敷いて、ニオイ卿を下ろしました。「おかしな有様になってしまった。自分はこうしたことで身をあやまって、望み通りには行かずに、あってはならない身になってしまった」と思い続けながら、涙を流しました。まして気が弱い侍従は「とても悲しいご様子だ」とニオイ卿を見ていました。とんでもない仇を魔人に見たてたとしても、ニオイ卿をいい加減に見捨てることは出来ない様子でした。

 ニオイ卿はためらいながら、「たった一言でも言葉を交わすことが出来ないだろうか。今さらどうしてこんなことになってしまったのか。やはり侍女たちがカオルにあれこれ話したに違いない」と呟きました。

 侍従は事情を詳しくニオイ卿に伝えました。「そのうち、パリに迎えられる日を決められて、あらかじめ他に漏れないように手立てをされて下さい。こんなに恐れ多い事どもを目撃したのですから、我が身を捨ててでも、思いが叶うように取り計らいますから」と話しました。

 自分自身も人目をひどく気にしているので 一方的に浮舟を恨むことも出来ません。夜がさらに更けていき、吠え立てる犬の声も絶えません。お供の人たちが犬を追い散らそうとしていると、弓の弦を打ち鳴らしながら怪しい男達の声がして、「火の用心」などと言っているので、ニオイ卿はせき立てられる気持ちになって、帰って行くことにしましたが、その悲嘆ぶりは今さらといった感じでした。

(歌)いっそ山奥にでも身を捨ててしまいたいが 山には白雲もかかっていない 泣く泣くパリに戻って行く

「そうとなれば、急いで戻りなさい」と言って、侍従を邸に帰しました。ニオイ卿の気配は優雅さの中に悲しみがあり、夜半の露で湿った服の香りのこうばしさなど、たとえようがありません。

 

 侍従は泣く泣く邸に戻って来ました。ジゼルはジェラルドの使いに断りを伝えた旨を話すと、浮舟はひとしお様々に思い乱れながら臥していました。侍従が入って来て、先刻のニオイ卿との様子を語りますが、答えることもしません。次第に寝床に涙が溜まって枕が浮いて来るような思いをしながら、その一方で「ジゼルや侍従はどのように見ているのだろう」と気が引けていました。

 翌朝も涙で目が腫れているのを思うと、起き上がる気にはなりませんが、何とか身繕いをして、聖書を読みました。「親に先立つ罪をお許し下さい」とそればかりが頭に浮かびます。ニオイ卿が描いた、愛らしい男女が一緒に寄り添って臥している絵を取り出して見ていると、ニオイ卿が描いている時の手つきや顔の匂いなどを、今向かい合っているように思い出して、昨夜一言でも話せなかったことが、やはり「今になって恋しさが募ってつらいことだ」と思っていました。

「こちらに引き取って、気持ちもゆったりと逢い見ることにしよう」と末長く変わらないことを

言い続けている、あのカオル様もどう思われることだろう」と愛おしくなります。入水を憂鬱気味に言いつくろう人がいるのを案じると恥ずかしくなるものの、存命して心が浅いけしからぬ女だと人に笑われてしまうのをカオル様に聞かれるよりは、死んだ方がましだと思い続けます。

(歌)嘆き苦しんだあげく 身を投げてしまっても 死んだ後で嫌な評判が流れてしまうのが気にかかる

 母君もとても恋しく、いつもはさほど思い出すこともない、ひどい顔立ちをした妹たちすら恋しくなります。マドレーヌ様のことを思い出したり、どんな人でも、今一度会ってみたい人が多くいます。

 侍女たちは皆、引っ越しに向けて染め物を急ぎながら、何やかやと話していますが、浮舟には耳にも入って来ません。夜になると、誰にも見つけられずに邸を出て行く方策を思い浮かべながら、寝られないまま気分も悪く、すべてがいつもと違っています。夜が明けるとセーヌ川の方を見やりながら、死地に向かう羊の歩みよりも死が迫っている心地がします。

 ニオイ卿が並々ならぬことをつづった手紙を寄越しましたが、「今さら人に見られてしまったら」と思って、返事すら思うままには書けません。

(歌)遺骸をこの悲しい世の中に残さなかったら 墓はどこだとあなたも恨むことでしょう

とだけ書いて、使いに持たせました。

「カオル様にも私の最後の気持ちをお見せしたいのだが、別々に書き送ったら、カオル様とニオイ卿はつかず離れずの仲なので、お互いに聞き合わせてしまって、面白くないことになってしまう。すべて、『どうなってしまったのか』と誰にもはっきりとしないまま死んでしまおう」と思い直しました。

 

 パリから母君の手紙が届きました。「昨夜の夢にあなたの様子がおかしく見えたので、所々の教会で祈祷をさせました。その悪い夢の後、眠れなくなってしまったせいなのか、ただ今、昼寝をしていたら、『人が忌み嫌う』といった夢を見たので、驚いてこの手紙を差し上げます。身を良く慎んで下さい。人里離れた住まいに時々立ち寄られるカオル様の正妻ジョセフィン様の恨みも恐い上に、気分を悪くされている折に、そうした夢を見たので、あれこれ案じています。そちらに伺いたいのですが、少将の妻となっている娘がまだ不安そうにしていて、悪霊が憑いてしまったように悩んでいますので、夫から『片時も離れてはならない』とうるさく言われています。邸の近くの教会でも祈祷をしてもらいなさい」と教会への寄進と手紙を書き添えて送って来ました。

 今日限りの命と覚悟していることも知らずに、母君がこう書き続けているのが「とても悲しい」と思っています。寄進を持って来た母君の使いを近くの教会に行かせている間に、浮舟は返信を書きました。言いたいことは多くありましたが、遠慮してただこんなことを詠みました。

(歌)この世の夢に心を迷わさずに 後の世で再会することを思っていて下さい

 祈祷の鐘の音が風に乗って聞えて来るのを、しんみりと聞きながら臥していました。

(歌)鐘の音の響きが消えようとしている余韻に 私が泣く音を添えて 私の命はこれきりと 母に伝えて欲しい

 浮舟は詠んだ歌を、使いが持ち帰った、聖書の中から読んだ巻の数を記した紙に書きつけましたが、使いが「今夜はもうパリには戻れない」というので、小枝に結び付けました。

 乳母が「妙に胸騒ぎがする。母君も『様子がおかしい夢を見た』と話されたとのことです。宿直の警護人にもよく気を付けなさい」と言わせているのを苦しく聞いていました。「どうしてものを召し上がらないのですか。とても奇妙ですね。スープでも」と言いますが「賢がっているけれど、皺が増えた老人になっている。私が死んだら、どうなることだろう」と思いやるのも悲しいことです。「もうこの世にいられないようになってしまった様をほのめかしてみよう」と思う者の、自分の方が先に驚いてしまって、あふれ出そうな涙をじっと堪えて、ものを言うことも出来ません。

 ジゼルは「姫君のお側近くで寝ます」と言いながら、「そんな風に思い詰めていると、思い悩んでいる人の魂が身体から離れて行って、見る夢もただならないことになります。ニオイ卿かカオル様かどちらかに決めて、後は運に任せましたら」と嘆きますが、浮舟は萎えた服を顔に押し立てて、臥せっているだけでした。

 

 

9.ヴァッシーの虐殺と宗教戦争の始まり。ロラン大納言の戦死。

 三月一日、ロラン大納言は所有するシャンパーニュ地方のジュワンヴィル(Joinville)の城を出て、部下たちを引き連れて、ヴァッシー(Wassy)の町に入ると、プロテスタント派の住民が礼拝をしていました。ロラン大納言夫妻がプロテスタント派を嫌悪していることを承知している部下たちの数人が、礼拝中の人々を侮辱すると喧嘩になってしまい、その騒動に巻き込まれたロラン大納言は不覚にも頬に傷を負ってしまいました。それを見て激昂した部下たちは住民たちを虐殺してしまいました。

 この事件はたちまちのうちにフランス全土に広まり、二つの宗派間の抗争は一年間も続く、第一次宗教戦争になってしまいました。コンデ公が率いるプロテスタント軍は、プロテスタント教会を組織化して、ロワール川沿いの町を占拠して行き、さらにイングランド王国のエリザベス一世とハンプトン・コート(Hampton Court)条約を結んで、援助の見返りにノルマンディーのル・アーヴル(Le Havre)、ディエップ(Dieppe)、さらにルーアンを引き渡す約束をしたことから、イングランド軍がル・アーヴルに上陸しました。

 両派の戦いはルーアン、ドルー(Dreux)、オルレアンと続きましたが、オルレアン包囲戦でカトリック軍を率いるロラン大納言が銃撃され、その傷で戦死してしまいました。結局、サン・ブリュー大后の調停でアンボワーズ和平勅令(Paix d’Amboise)が公布されて、第一次宗教戦争は終結しましたが、愛する夫を失った真木柱の慟哭ぶりにパリの人々も涙を流しました。傷心の真木柱を援けなければと覚悟を固めた二人の弟バンジャマンとジルは、まだ十四歳を過ぎたにすぎないロランと真木柱の息子ロベールをカトリック派の総頭に据え、カトリック派の再構築を始めました。